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クロノグラフは、デザイン性と機能性を備えた人気の高い時計です。メカニックな外観と、さまざまなシーンに対応できる計測機能を持っているため、カッコよく楽しめる時計として知られています。
高級腕時計のイメージもありますが、手頃な値段のものも出ているため、それぞれの予算に応じて選ぶこともできます。
時間を計るストップウォッチ機能の他にも、タキメーターやテレメーターといった特殊な機能も搭載された高機能な時計です。こうした機能の背景には、古い歴史を持つため、クロノグラフの奥深い魅力にハマる人が多くいます。
クロノグラフに興味を持ち、魅力を感じているなら、奥深いクロノグラフについての知識を持ってみてはいかがでしょう。ますますロマンを感じてその魅力にはまってしまう方もいるのではないでしょうか。
クロノグラフに興味があるなら、基礎知識を持っていることには意味があります。クロノグラフの魅力や機能を十分に知ることで、より長く、愛着を持って楽しめるのではないでしょうか。
特に日常的に、クロノグラフの持つ多くの機能を使いこなすことがなくても、その個性的な外観で充分楽しめることでしょう。しかし、機能や歴史を知っておくことで、さらに愛着が湧いてくるのがクロノグラフです。
ここではクロノグラフについての基礎知識をその魅力と共にお伝えしていきます。
クロノグラフとは、ストップウォッチ機能が搭載された、おしゃれで操作性の高い機械式時計と言えるでしょう。
その名称は、ギリシャ語の「chronos(クロノス:時間)」と「graphos(グラフォス:書く、記す)」が由来となった造語から名づけられています。ストップウォッチ機能とは「時間を記す」機能であり、クロノグラフの本質的な機能です。
クロノグラフは、ストップウォッチ機能での経過時間の計測に時針などとは異なる「クロノグラフ針」を使うという特徴を持っています。
クロノグラフの人気モデルは、オメガのスピードマスターや、ロレックスのデイトナ、ブライトリングのナビタイマー、IWCのポルトギーゼ クロノグラフなどがあげられます。
通常、クロノグラフにはリュウズという腕時計のネジを巻いたり、時針・分針などを動かしたりする手巻き用つまみがあり、その上にスタート・ストップボタン、下にリセット用のボタンという位置で各ボタンが配置されています。
時間を計りたい場合は、スタート・ストップボタンを押します。
一時停止をしたければ、ボタンを再度押し、再スタート・ストップをさせたいときはもう一度ボタンを押すことで、再計測が可能です。計測を終了したい場合は、リセットボタンを押しましょう。
計測された時間は文字盤内のインダイヤルに表示されます。また、積算計を使うことで、指定したい上限の時間までを表示させることも可能です。例えば10分間、20分間などのように小刻みに指定が可能です。
クロノグラフにはさまざまな種類があります。どんな種類があるのかを知っておくことで、自分好みのクロノグラフを選ぶことができるのも魅力の一つです。ここでは主な種類を紹介していきます。
クロノグラフの種類によって、ベゼルと呼ばれる風防ガラスの周囲に取り付けられるリング型のパーツや、それらの上にあるスケールと呼ばれる目盛りが異なるという特徴があります。
外観に個性を持たせることができるため、他とは違った魅力を際立たせることも楽しみの一つになるでしょう。また機能的にも逆回転防止や両方向回転など、役割に違いもあります。
他にも、ストップウォッチ機能と目盛りを組み合わせることで多様な計測ができるため、さまざまな使い方が考えられます。目盛りが多く、さまざまな計測を一目で確認できる視認性の高さは、クロノグラフの個性的な魅力の一つと言えるでしょう。
タキメーターはベゼル上にある、時速を測ることのできる機能です。クロノグラフを作動させて1kmのところで停止させると、秒針が示す数字は時速を指しています。現在は時速1,000㎞の最大表示が可能です。
レーシングモデルやパイロットウォッチとして使うための、時速や平均速度を測る機能を持っています。現在では実用的に使うことが少ないとは言え、機能性を感じられるデザインには魅力を感じます。
赤い色のメモリ、スケールがテレメーターになります。音と光を使って時間差から距離を出します。光ったときに作動させて、音と同時に停止することで距離を割り出せるのが特徴です。
テレ(Tele)は遠くを表す言葉であり、メーター(計算尺)とミックスさせることで、距離を計測する計算尺の意味を持たせています。
戦時中の大砲使用時に、光と音が届くまでの時間を測って距離を予測していたという由来のエピソードが有名です。
文字盤の外枠に配置しているもので、脈拍を計るための計測スケールです。医師や看護師が古くから使っていた歴史ある機能です。
パルス(Pulse)は脈拍のことですが、メーター(計算尺)とミックスさせることで、脈拍を計算するためのメーターとしての意味を持つ名称になっています。
15回の脈拍を確認後にストップさせると、クロノグラフ針に1分間の脈拍数を表示させることが可能です。
クロノグラフはストップウォッチ機構によっても、いくつかの種類に分かれています。またストップウォッチ機構の違いによって、文字盤や針などのデザインもそれぞれ違っています。クロノグラフを楽しむためにも基本を覚えておきましょう。
ここではいくつかのクロノグラフのストップウォッチ機構をお伝えします。
フライバックは、針が素早く戻るという意味に由来する名前です。フライバッククロノグラフのストップウォッチ機構はその名の通り、計測中にリセットボタンを押すことで、元の位置に針が戻るのが特徴です。
通常のクロノグラフは停止してからリセットを押しますが、フライバックはボタンを押せば飛ぶように戻すことができます。
クロノグラフの中でも上位機構なのがスプリットセコンドクロノグラフです。2本のクロノグラフ針は、複数の計測ができる実用性の高いタイプです。ブライトリングのRef.766などがあります。
レース用に使われるほど、高機能な時計ですが、その複雑さゆえに製造過程での技術力が求められ、一部のモデルでしか使われていない希少なタイプのクロノグラフでもあります。
スタート、ストップ、リセットなど動作に関わらず1つのプッシュボタンで操作できるのがワンプッシュクロノグラフです。セイコーのタツノオトシゴなどに機構に搭載されているものと同じタイプになります。
操作性が高いため、使い勝手が良いのが特徴です。アンティークなデザインや復刻モデルに多いタイプのクロノグラフでもあります。
レースのカウントダウン用に開発されたタイプです。ロレックスのヨットマスター2やルイヴィトンのタンブールの機構に搭載されているものと同じタイプになります。
ベゼルを使ってヨットレースのスタートのカウントダウンを約10分間計測することができ、シンクロナイゼーションという機能を使えばカウントダウンの誤差の修正も可能です。
操作性や機能性の高さから、深い魅力を感じるクロノグラフは、長く大切に使うことでより愛着が深まります。使用の注意点を知っておくことが大切です。
ここではクロノグラフを使用するときの主な注意点についてご紹介します。
ボタンはスタートからストップ、その後リセットを押すという正しい順番を守って押しましょう。
クロノグラフは精密な造りになっているため、順番を守らないで押すと故障の原因になる可能性があります。
クロノグラフは普通の時計よりも複雑なパーツの組み合わせ構造になっているため、落としたり、磁気に近づける行為は故障を招く原因になります。
そのため扱いに注意が必要で、定期的な点検を行うことで、長持ちさせることが可能になるため、こまめにメンテナンスすることをおすすめします。
ストップウォッチ機能は部品の消耗を早めるため、必要以上に使用するのは控えましょう。
手巻きのゼンマイや歯車を使って、ストップウォッチ機能を稼働させているため、ストップウォッチを使い過ぎると内部パーツの負担になってしまいます。
パーツの劣化や、クォーツ式の場合は電池の消耗を招くため注意が必要です。
奥深い魅力を持つクロノグラフですが、基本的な構造や扱い方を知っておくことで、長い間愛用することができます。また、さまざまな種類のクロノグラフを知るのも楽しみの一つではないでしょうか。
クロノグラフには高価な時計というイメージもありますが、スポーティなものや、手頃な値段のものからクロノメーターを満たす精度が高く高級なブランドモデルまで幅広いクロノグラフがあるため、興味のある方は自分のニーズに合った時計を手に入れてみてはいかがでしょう。
クロノグラフの基本を知って、その魅力を存分に味わってみましょう。
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