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着物は日本の伝統的な衣装ですが、日常生活では着る機会も少なく、なじみがないという方も多いのではないでしょうか。
一方、海外では着物の独特の柄や形が好きで魅力を感じる人も多く、「KIMONO」として多くの方に親しまれています。コスプレを楽しむ、和装品のコレクションをするなどの外国人も多くみられます。
本記事では、日本文化としての着物とは何か、外国人から見た着物の魅力や日常生活での着物の楽しみ方、外国人へのお土産におすすめの和装品を紹介します。
この記事を読むことで、日本古来の着物の良さを再認識し、外国人に人気の理由や着物のどのようなところに魅力を感じているのかを知ることができます。
着物の魅力を知りたい方、外国人との交流が多い方、海外へのお土産を検討している方はこの記事をぜひチェックしてみてください。
着物は、日本の伝統的な民族衣装です。人々は古くから四季折々の美しい自然を着物に表現し、楽しんできました。今でも七五三や成人式、結婚式といった人生の節目の儀式や、茶道、武道などのお稽古ごとには、着物は欠かせないものとなっています。
着物には伝統工芸品という側面もあります。帯や小物にも丁寧な細工が施され、その美しさは、目をみはるものがあります。織物文化の発展にも貢献し、京都の西陣織や京友禅、石川の加賀友禅などは高度な職人技が生かされ、その技術は現代まで受け継がれているのです。
着物は日本文化のシンボルの一つとして、長きにわたり多くの人に愛されてきたのです。
日本の伝統を取り入れている着物ですが、外国人は「絵柄が繊細で美しい」「独特の華やかな色使いが素敵」「日本人に似合う」と感じる人が多いようです。
外国人は着物のどんなところに魅力を感じているのか、主なものを7つ紹介します。
日本には桜色や藍色といった、伝統色と呼ばれる独自の色名があります。これらを使った日本の伝統的な色使いは、外国人にとっては新鮮に映ることが多いのでしょう。繊細で鮮やかな色合いは、日本の街並みにもよくなじみ、着物を着てみたいと憧れる外国人も少なくありません。
着物を着ると、歩いたり腕を上げたりといった動きが制限され、所作が小さくなります。帯を締めることで姿勢が良くなり、「おしとやかで、立ち振る舞いが上品に見える」のも魅力の一つです。
時代劇などで見るニンジャやサムライといった、武士道に憧れる外国人も多く見かけます。黒っぽい装束で刀を携え、凛としたたたずまいは、外国人には神秘的に感じられるのでしょう。
日本には伝統色とともに、伝統的な模様もあります。幾何学模様や自然を題材にしたもの、松竹梅や鳳凰といった縁起物をあしらったものなど、多岐にわたります。
模様にはそれぞれ意味があります。鶴は、夫婦円満の象徴とされ、結婚式の色打掛に好んで使われるほか、扇は明るい未来を表し、桜は五穀豊穣を連想させるものとして好んで使われます。これらの模様に込められた意味を知り、着物に興味を持つ外国人も多いのです。
経済産業省は、日本のさまざまな魅力をクールジャパンとして海外に発信しています。それとともに「KAWAII」という言葉がブームになりました。
KAWAIIは、日本独特の文化やアートを指す言葉として海外にも浸透しています。そして、KAWAIIものの一つとして着物が注目され、多くの外国人が色柄の美しさや小物のかわいらしさに反応し、人気を呼びました。
鮮やかな色彩や独特の風合いを持つ着物には、大きく2種類の伝統技法が使われています。
一つは先に糸を染色し、それを使って織る技法で「織の着物」と呼ばれ、西陣織や紬がこれにあたります。もう一つは白い糸で生地を織り、後で染色を行う技法で「染の着物」と呼ばれます。京友禅に代表される友禅や、絞り染めがこれにあたります。
それぞれの技法によって着物の風合いが異なり、それが外国人を魅了する一つにもなっています。
従来の着物の枠組みにとらわれない、斬新な着物の着こなしをする外国人も増えています。
羽織を部屋着として使ったり、襟や帯留めにレースをあしらったり、シルクハットや革靴などの小物を合わせたりといった多彩な着こなしを見かけます。美しい色柄に惹かれて振袖を着る外国人男性もいます。
日本の伝統衣装を自由な感性でアレンジするのは、自己表現が上手な外国人ならではと言えるでしょう。
19世紀頃に西洋で行われた万国博覧会をきっかけに、ジャポニスムと呼ばれるブームが巻き起こりました。輸送や通信技術の発展によって日本製品に触れ、多くの画家たちが日本をモチーフにした絵画を発表したことで、着物に魅せられる外国人も増えていきました。
当時、上流階級の女性たちが部屋着として着物を愛用したことも影響し、今なお着物に憧れる外国人が多く存在するのでしょう。
和服には着付けの技術が必要とされ、身につけるのは難しいと思われがちです。しかし、着るのが簡単な浴衣は、手軽に和装体験ができるものとして人気です。
宿泊客に浴衣の貸し出しや美しい色柄の浴衣を選べるサービスを行っている宿もあります。また、京都などの外国人に人気の観光地では着物の着付けを行っており、そのまま街を散策できる着物体験サービスも盛んです。
海外では着物を購入できるお店は少なく、入手は難しいとされているため、日本の知人に着物や和装小物の送付を依頼する外国人もいます。
装飾品としての美しさを求める人や、普段使いの衣服として甚平や半纏を欲しがる人、扇子やかんざし、巾着袋といった小物のコレクターも多いのです。
外国人に着物や和装小物、写真などをお土産として渡すと、日本らしさを感じられるため、大変喜ばれます。
着物は、外国人にとって日本の魅力を感じられる素晴らしい工芸品です。着物そのものの美しさはもちろん、着こなしや歴史、日本の伝統を身近に触れられる生きた文化であるといえるでしょう。
多くの外国人に着物の魅力を知ってもらえるよう、私たちも着物の良さを再認識し、発信していきましょう。
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